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ピンポ~ン
玄関の呼び出しチャイムが鳴って、朋美が乃愛瑠を迎えにきた。
「こんばんわぁ、出かける用意はしてる?」
朋美はドアから顔だけを覗かせて、乃愛瑠に聞いてきた。
「ホントに行くの?まぁとりあえず用意はしてたけど。。。」
乃愛瑠は渋々といった感じで朋美に言った。
「そんな事言わずに、行ったら行ったでなんかいい事あるかもしれないから。」
「う・うん。。。」
乃愛瑠と朋美は街のメインの通りに向けて家を出た。
メインストリートの待ち合わせスポットとなっている広場に来てみると、広場の真ん中に去年までとは違って、大きなツリーが色とりどりの飾りをつけられて立っていた。
「うわぁ、今年はでっかいね、なんかライトが点くのが楽しみだね。」
朋美が乃愛瑠の顔を見て言った。
「そう?電気代がもったいないと思うけど。」
(うん、なんか綺麗にライトが点く感じがする。。。)
乃愛瑠は心の中で思っている事と全然違う事を朋美に言った。
点灯式が始まる予定時間に近づくにつれて、広場に若者や家族連れが沢山集まってきた。
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