浮き世

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「貴方は、本当に馬鹿な人だった」 彼の一部が眠る丘の上に立つ 此処は、海を見渡せる場所 そして、貴方が散った場所… ねえ… 貴方は、今何処(どこ)にいるのですか? 私を置いて 此の儚い浮き世に置き去り、ひとり先に此処から遠くに行ってしまった貴方は 今、何処(いずこ)に? もし、此時代の果てを見たら 私は貴方の居場所に行けるかしら 貴方と同じ場所に立てるかしら どうかはわからないけれど 待っていて 私が行くまで、『其処』に 笑って、待っていて… 私は今日も、此浮き世に生きる 自然に旅立てるまで 私は此儚い浮き世に生き続けるの
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