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変異の烏 其の身は白を纏いて 異端な身は朋輩から疎まれ、あまりの珍しさに人は彼(か)を崇め 見据えるのは 無色の彩 ―誰か… 私に彩をください 朋輩と同じ彩を 此世界に特別などないのに 勝手に私を、『特別』扱いして 私を認めて… 『特別』ではない私を 見目以外の私を見て お願いだから… 烏は今宵も鳴く 夜目にも眩しい其の彩は、今宵も月の下、それは寂しく、それは神秘的に浮かび上がるのだ
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