聖夜の奇跡

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*** 『おかえり~』 『……』  玄関ホールでみつけた六輝。相も変わらず、今日も黙りで目線逸らされる。  もう五ヶ月も一緒にいれば、いい加減なれるってもんだ。  私は苦笑いで一つ溜め息を吐くと手にした箒を放り、去ろうとする六輝の背中にタックルをかましてやる。 『むっつき~!!』 『んなぁぁぁあっっ!!!!!?』 『ん~?どうしたぁ?お顔が赤いでちゅよ~?』 『だっ……黙れ……降りろ……っ』 『ただいまって言ったら降りたげる~』  にまりと笑うと、更に力を加えて抱きしめてやる。  出逢ったときこそ憎たらしかったこの態度。  だけど。  そう、気付いちゃったんだもん 『誰が……言うもんか』  六輝は、 本当は寂しがりで とっても言葉表現の苦手なこ。 『て れ る な 』  だってほら。 『~~……っ』  困った顔は、可愛らしい。    
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