0人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
そして彼女が想っていた人は……
なんと、生前の僕だった。
彼女は何度も何度も僕の名前を呼んでいた。
そして、
『還ってきて…』
と願っていた。
姿を見せることは出来る…けど…
正直迷った…
姿を見せる事は出来ても、そのせいで僕にすがりついてしまうのではないか…と。
でも……
頭の中で考えていると彼女が涙を流しながら
『今、逝くからね…』
と呟き、カッターを出した。
その瞬間、僕の意思は決まった。
最初のコメントを投稿しよう!