現実のような夢の世界へ

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サンタクロース協会本部に着くまでにいろいろなことが分かった。 僕はサンタの仕事を手伝わないと帰れないらしいこと、お手伝いの子は毎年違う子で1年間かけて選ばれてるらしいことなどなど。 「もうすぐ着くわ。あの島よ。しっかり捕まってね。このトナカイちゃんは着地が下手だから。」 どんどん地面が近づいてるのにトナカイはいっこうにスピードを緩める様子がなく、僕らは山盛りの雪に突っ込むはめになった。 「ごめんね。大丈夫だった?」 セチアが僕を雪の中から出してくれた。 「ありがとう。ここがサンタクロース協会本部?」 「そうよ。」 中央にはものすごく大きなクリスマスツリーがあって、その周りにはレンガで出来た家が何軒も建っていて、トナカイや雪だるまがそこら中をテコテコ歩いていた。 島全体は雪とイルミネーションで覆われていてまるで絵本の中にとびこんでしまったみたいだった。
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