現実のような夢の世界へ

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「気に入ってくれたのかしら?着いてばっかりで疲れてるかも知れないけど、中央に行くわよ。」 「中央ってあのクリスマスツリーの中?」 「そうよ。中でみんなが待ってるわ。」 「みんなって誰?」 「着いてからのお楽しみ。」 セチアはそう言って教えてくれなかった。 クリスマスツリーの中は一番下に大きなホールになっていて、上のほうはホテルみたいに部屋がたくさんあった。 ホールには髪がチリチリの黒人の子やお腹だけがぷっくり膨らんで手足が異常に細い子、インディアンの格好をした子もいた。僕と同じくらいの子ばっかりでみんな笑顔でこれからおこることを楽しみにしてる感じだった。それに男のサンタクロースと一緒で女のサンタクロースと一緒の子は僕以外誰もいなかった。
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