†誰か

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酷く人を憎んだ 醜く感じ 見るだけで吐き気がし 同時に恐怖を抱きながら 憎んだ。 姿を見る度 声を聞く度 触れられる度に 憎しみが湧き出ていた 外には出さず 平然をよそおっていたけど 1人になった時 気付いたら見えないナイフをいつも握ってた それをアイツに刺してやりたくて しょうがなかった。 でも、冷静に考えてる自分が先の事を考えて 押さえつけてくれた。 だから、心の中で想像した 自分がアイツの体にナイフを突き刺す場面を。 何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も...。 そうしたら 少しはスッキリしたから 僕の心の中でアイツは 何回も死んだ 僕が殺した。 なのに... なのに なんで、また思い出してしまうんだろう...。 忘れたくは無いけど 思い出したくも無い 思い出したら またアイツが生き返ってしまうから...。 なんで 土の中で永遠眠っていてくれないんだよ。 もう 思い出させないで。 早く僕の目の前から消えて お願いだから...。
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