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「それじゃあ父さん、一番怪しいマルコ・カンパネッラの身辺は警察によって調べられなかったのか!?」
アレッシオ氏は頷いた。
「あっちには、マフィアが絡んでいる。警察はもちろん動いてはくれなかったし、それどころか詮索し過ぎると私の命の保証までなくなると言われた」
事実上の迷宮入り。
父親は目頭をハンカチで押さえながら言う。
「私だって、愛するナギサの痕跡を追ってナポリまで幾度となく行った。しかし、何も見つけることは出来なかった。だから……」
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