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「そんなこといきなり言われても困る。日本に帰っても、またイタリアに戻ってくるんだろ!?」
しかし、アレッシオの言葉にも黒髪のエキゾチックな顔立ちの女性は、弱々しく微笑むだけ。
「分からない。でも、私はもう行かなければいけないわ。さよなら……」
「ダメだ、君のことはきっと俺が幸せにするから!日本には帰らないでくれ!」
しかし、ナギサは首を振るとアレッシオの手を振りほどいて雨のミラノ市街へ向けて走り出した。アレッシオは、ナギサを追いかけたが、とうとう見失ってしまった――。
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