約束

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「逃げない……」 自分を見つめるぽっかり空いた2つの暗闇に呟くと、熱のない体が自分から離れ、汚れ、少し歪んだガードレールにもたれる。 彼女の足元には茶色くなった花束。 少し悲しげに、ぽっかり空いた暗闇が、揺れる。 「逃げないよ」 決意するように告げ、悲しげな彼女を見つめる。 「君に殺されるまで、俺は死なない」
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