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浮かれたい気持ちを抑えて、いつものように仕事をこなす。
刻々と時間が過ぎた。
待ち合わせも、一年前と同じ、午後8時。
場所も同じ、彼の会社の前の小さな公園。
ビル街の真ん中にあるから、カップルやサラリーマンが多い。
今日は特別な日。
キーンコーン♪
定時の合図。
チャイムが社内に鳴り響く。
時間は、6時を指している。
『シオリ、今日どうする?』
同僚のアキホが私に声を掛ける。
私はゆっくりとほほ笑むと
『今日はシュンと待ち合わせなんだ』
と答えた。
それにアキホも微笑んで、そっかぁと言うように息を吐いた。
『久し振りじゃない?楽しんでおいで~』
笑顔で私にそう言うアキホに笑いかけると私は会社を出た。
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