決裂と和解

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理科の顧問の先生は北村って言うんだけど、副顧問になっちゃったんだよね。 もちろんコンクールの指揮者も高下先生がやることになる。 実力で考えれば当たり前なんだけどやっぱり一部の先輩は納得いかなくてさ。 今まで適当にやってたのに正しいことを突き出されて正直動揺したんだろうね。 高下先生反対派と賛成派みたいになっちゃった。   それでも全然彼は動じないんだよね。 大人だから? そうじゃない。 彼の人間性がそうさせたんだ。 まずは仲良くなろうとやたら喋ってた気がする。 数人やる気が出てきたらそこからどんどん広がるからそうやって練習が始まったんだ。   でもね、コンクールは7月末。 曲は4月に配られたのもあるんだよね。 さあ、どうするか。
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