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「俺さ、明日からあんたんとこの野球部に入るから。帰って来たの。この町に」
「はぁ!?」
また言い出したこの少年の並外れで奇抜な言葉。
翔汰はあんぐりと口を開けたまま何も言えなくなった。
「津田が言ってたって」
「……」
ポケットから手を出した津田と名乗る少年。
「津田達也(つだ たつや)。そう言ったらアイツ分かるから」
見れば、またいつ出したのか硬式ボールをくるりと投げては掴んでを繰り返している。
「裕希にもちゃんと言ってよ?」
念を押すように少年は言う。
翔汰はその苗字に聞き覚えがあった。
「津田……」
しかし、余りにも出来事が進み過ぎて考えが追い付けない。
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