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そして翔汰の中に記憶が一気に溢れてきた。
「慶……思い出した!!」
余りにも嬉しかったので翔汰は思わず声を出していた。
その大声に集中して投球を見ていた部員たちが一斉にこちらを向く。
「あ、すいません」
皆に見られて少し恥ずかしい事を知ってしまった翔汰は顔を赤らめてうつ向いてしまう。
「翔汰気にせんで話てみ」
俊二が翔汰の言葉に興味を持ち、彼に促し話させる。
「あいつ、多分昔ここに住んでました。確か、安藤と同じリトルで野球やってた……」
「荒井リトル! ここいらじゃ有名なリトルやな」
俊二が翔汰の言葉を遮って、そう言った。
「やっぱり!! 俺もなんか思いだした。あいつと試合やったんよ」
慶哉も思い出したらしく、達也を指差して叫んでいる。
「へぇ。試合やったんか」
啓太も会話に参加して達也の投球から話が膨らむ。
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