042 そして

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僕がそんなことを言うなんて思っていなかったらしく、綾上君は驚いた顔をして黙り込む。 「席つけーHR始めるぞー」 そこで丁度、教室に三宅(担任)が来て、HRが始まり、お互いに席についた。 席について考えることは一つ。 (七瀬先輩学校来てるのかな……) 面倒ないざこざは嫌いだ。 けど、もう二度とあんなことはしてほしくない。 生徒会にちゃんと戻ってきてほしい。 普通は恐怖から、二度と近づけないよう遠ざけるのだろうけど、 先輩は「好き」と言ってくれた。 それに答えられないのは僕だ。 僕が達也を好きだから、先輩はあんなことになった。 だからといって、重い責任を感じたらいけないのだろう。 それは先輩にも失礼だし、僕自身、たくさん傷つけられた事実を棚に上げて、先輩の告白に答えられない自分を責めるつもりはない。 ただ、 先輩は悪いだけの人じゃない。 僕を傷つけた、ただの狂った人なんかじゃない。 去年、達也と共に高等部生徒会を運営していたことや、生徒からの支持があって役員に選ばれていることが何よりの証拠。 いつだって助けてもらったのも確か。 そんな先輩を失いたくない。 .
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