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「まさか一人で来るとは思わなかったわ。まあ、そっちの方が私としては仕事がしやすいけれど。ポセイドンは何をしているの?あなたといつも一緒にいる水谷玲旺、彼がポセイドンなんでしょ?」
全部お見通しよ、といった口調だ。
「お前は誰なんだ?」
アテナの眷属だと言うのは分かっているが、一体、誰がこの女子生徒に同化しているのだろうか?
それが分かれば、そのティタンによって有効な関わり方というのがあるはずだ。
「あら?自己紹介まだだったかしら?私の名前は大野綾香。よろしくね。でも私はあなたの事をよく知っている、あなたの器は目立ちすぎよ。この仕事をするんだったら、もっと地味な器を選べば良かったのに」
「転生する場合は器を選ぶ事なんて出来ない」
聖世の痛いところをついてくる綾香に聖世は不満そうに口を尖らせた。
聖世だって分かっている。
自分の容姿が嫌でも目立ってしまう事を。
玲旺にしたってそうだが、二人でいたら人目について仕方がない。
聖世がこの仕事をしていくには、とても苦労させられる。
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