2 都に忍び寄る影

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二人が帰ったあと晴明はミナモと話を始めた。 『晴明様…今まで襲われたのは男五人、女一人ですよね…。…人間の仕業ではありませんね…」 「まぁ、そうだろうな…殺し方が違うことから魔物は一匹ではないか…」 『魔物は複数いて毎日、交替で人を襲っている…って感じですか?』 「…あるいは単独だが、たまたま襲う時期が同じかだ」 『その可能性は極めて低いですよ?』 「分かっている…やはりミナモの言う通り交替で襲っているのかもしれぬな」 『はい』 「…………」 『晴明様?どうかなされましたか?』 「いや…あの四誠というやつ何故、六人目が魂を抜き取られたと分かったのか…普通の人には分からぬはずだ…」 『それは、やはり外傷が無かったということから思いついた事でしょう』 「…それに以前、道長様のお屋敷で見かけたことあるのだが、雰囲気が違った……あの男、何かあるな」 晴明は考え始めた。 『晴明様…』 3へ続く
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