プロローグ

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今日はクリスマスイヴ。 自分でいうのも何だが、モテないわけではない。彼女を作ったことはないが普通よりは上だと思う。 「クリスマス……ねえ」 行き交う人の群れの中で立ち止まり、空を仰いだ。 まだ、正午前。自分でも何をしているのかわからずに、街で独り歩き続けると、一つのコスプレに目が留まった。 サンタクロース。クリスマスイヴに全国の家屋という家屋に不法に侵入し、靴下にプレゼントを入れて帰る。 小さい頃は信じていたが、今はもう、親父がその偽造工作をしていたことに気付いた。
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