4人が本棚に入れています
本棚に追加
でも、所詮は伝説だった。大木は枯れ草やつたでボロボロになっていて、神秘的とは掛け離れた仕上がりになっていた。
一瞬で幻滅したよ。それからは行ってない。俺も大人になったからな。
「帰るかな…」
昼前ということもあり、人々の群れはさっきとは少なくなっていた。
「………」
なんか魔がさしたな。昔話なんかしたせいか?
急に大木の場所へ行きたくなった。
人の波を掻き分け、街を抜け、外れの森に入り、一気に走り抜ける。
「はあ、はあ、」
大木の目の前に立った。
最初のコメントを投稿しよう!