出会い

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でも、所詮は伝説だった。大木は枯れ草やつたでボロボロになっていて、神秘的とは掛け離れた仕上がりになっていた。 一瞬で幻滅したよ。それからは行ってない。俺も大人になったからな。 「帰るかな…」 昼前ということもあり、人々の群れはさっきとは少なくなっていた。 「………」 なんか魔がさしたな。昔話なんかしたせいか? 急に大木の場所へ行きたくなった。 人の波を掻き分け、街を抜け、外れの森に入り、一気に走り抜ける。 「はあ、はあ、」 大木の目の前に立った。
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