七年ごしの願いごと

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「おい、起きろよっ」  というちょっと乱暴な声がきこえて、わたしは目を覚ましました。  最初に思ったのは『寒い』ということでした。真っ暗な部屋に、どこかから風が吹き込んできています。  わたしは、ベッドから出て部屋の電気をつけました。  わたしは驚いて声も出せませんでした。  わたしの部屋のドアが開いていて、その向こうにあるリビングの窓が全開になっています。 「ったく、とろくさいな」  そして、わたしの部屋に、知らない男の子が立っています。  赤いぶかぶかの服を着て、赤いとんがり帽子を被っていて、えらそうに腕を組んでいました。  みょうに青白い顔の中、目だけがらんらんと金色に光っています。 「……だれ?」 「誰って、見りゃ分かるだろ! サンタクロースだよ」 「………あたま、大丈夫?」 「うっわ、見かけによらず失礼な女だな!」  わたしが思わず考えたとおりのことを呟くと、男の子は眉を吊り上げてにやりと笑いました。
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