54839人が本棚に入れています
本棚に追加
ぶつかり合う2人の横では、ステラを庇って刃を受けたアレスに、アイナが治癒をかけていた。
「アレス……!アレス、目を開けてよ……!」
意識を失って倒れるアレスに、ステラは泣きつきながら呼びかける。
その隣では、アイナが上級魔法の治癒術に、全魔力を込める。
その正面では、カタリナがアレスの傷に止血を施しなながら、泣き叫ぶステラを叱咤していた。
「ステラ!泣いてる暇があるなら止血手伝いな!」
ステラは涙を飲み込みながら頷き、血の止まらないアレスの傷を押さえる。
その光景に、カレルの怒りが膨れ上がる。
「こんなことしないと、リザの願いが叶わないってのか!?
そんなわけねぇだろ!
リザはこんなことを望む奴じゃない!お前にこんなことさせたいなんて思うわけがない!
それでもこのままを貫くって言うなら、お前を殺してでも止めてやる!」
「お前には無理だ」
その言葉と同時に、ゼロのアスラをバグラムで受け止めたカレルは、その威力に堪え切れずに、アレスたちのすぐ目の前まで吹き飛ばされた。
最初のコメントを投稿しよう!