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その視線を受け、アイナは頷いて言った。
「アレスさんのことは、わたしに任せてください」
「あぁ、よろしく頼む。地属性のアイナが側にいてくれるなら、俺も安心して行ける」
「……アイナ先輩、よろしくお願いします。本当は、わたしが側にいるべきだとは思うんですけど……」
申し訳なさそうなステラに、アイナは小さく微笑んで首を振った。
「いいんですよ。意識があれば、アレスさんはきっと行くように言ったはずですから。
それに、ステラさんの転移も必要になるはずです。
ステラさんは、ステラさんの思うようにしてください」
「……ありがとうございます」
ステラが涙を堪えながら頭を下げると、その後ろに立つカタリナが言った。
「わたしはすぐに帰ってくるかもしれないけど、何か必要な物があったら、わたしのアパートから持ってっていいからね」
「はい、分かりました。気をつけて行ってきてくださいね。
カレル先輩とステラさんもですよ」
その言葉に、カレルは大きく頷き、一度アレスの髪をくしゃっと撫でて言った。
「よし、行くぞ。
あの馬鹿をしこたまぶん殴って、アレスに頭下げさせてやろうぜ」
To be continued.
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