~accident&affair~事故と事件

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~accident&affair~事故と事件

「う、そ……」 小学生の崎島 凍宇弥(サキシマ トウヤ)はその光景に息を飲んだ。 リビングは汚いよりも汚い荒れ様でテーブルは赤い液体に占領されたように真っ赤に染まっていた。そこに倒れ込んでいたのは美しい顔が醜く歪んだ母:崎島 奈生(サキシマ ナオ)であった。 雨に濡れた凍宇弥の艶のある髪からポタポタと雫が落ちていた。 カーテンが閉じられた窓に雷の光がピカッと光って人影が映った。いや、正確には部屋の中に人影があった。 その正体に気付いた時には凍宇弥は玄関を飛び出していた。
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