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ある国で、新しい技術が開発された。
「人体凍結機」
これは、人間を冬眠の状態にさせることができる機械で、冬眠中は生命活動を停止したままになり、明日や1ヶ月後、はたまた百年後、指定した時に起こしてくれることができた。
これにより、多くの人間が凍結機を購入した。
購入した人の大半が、ニート、ひきこもり、失業者・・・現在に絶望した人々だった。
・・・そして、国の中の「負け組」が、現在にいなくなった。
国は喜んだ。格差社会が解消したのだから。
だが、それは長く続かなかった。勝ち組は負け組がいないとなりたたない。今度は、今まで何不自由なく暮らしていた労働者達が凍結しだした。
労働者がいなければ、その上にいるものの生活が成り立たなくなる。
・・・恐慌到来。
この問題に政府は頭を抱え絶望し、政治家も1人、1人と凍結しだした。
ついには、総理大臣すらも凍結してしまった。
国に生命活動している人間が、いなくなろうとしていた。
誰も動かそうとしない人間社会は凍結した。
何も変わらないまま年月が過ぎた
未来に望みを持ったものは、起こされて目が覚め変わらなかった国に、また凍結する。
時間すらも凍結されてしまった。
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