アクシデント

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俺ーピンチ! 「で…あんた何しに来たワケ?泥棒?」 その質問は最もだ。 俺は犯罪者を完璧に演じてしまったから。 1 勝手に人の家に上がりこんではいけない。 2 勝手に人の部屋に入ろうとしてはいけない。 この2つ、小さな頃親によく言われた約束。 それを破って、 罪を犯してまで、 俺は何をしてんだ? 「お前…何で今日来ねーんだよ…」 違う。そんなの聞きにきたんじゃなくて 「それは…私熱あったから…今日は休むつもりで、って…あんた留守電聴いてないでしょ!」 「あ…あァ」 おいおい、しどろもどろだよ?俺、 どうした 「ふぅ…ま。いいわ…とりあえず入ったら?」 「あ…あァ」 って…へ? よく見ると、アイツが部屋の中から手だけ出しておいでおいでをしてる。   トクン 鼓動が、 動悸が、止まない。 見る見る顔の体温が上がっているのを感じた。 だ…駄目…。 俺、今めちゃくちゃ不純なコト考えてる。 この男女を相手にして、   ゴクっ 堪えきれない感情 アイツへの渇望 にたまらず喉を鳴らした。
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