三章 自由そして…

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密林内 014「奴が逃げた方向がわかればいいのだがなぁ、あいつ記憶は無くとも体は覚えてやがるんだな。足取りが一切わからん。」 008「証拠隠滅作業。俺等の専門分野やからなぁ。」 014「少しの痕跡も見つからないか?」 013「こっちに小さな動物が歩いたような足跡がある。これをたどれば奴には辿り着くだろ。」 014「小さな動物程の足跡だろ?それが何故奴に結び付く?」 013「俺たちの訓練の中には忍者走行ってのがあるだろ?」 014「けどあれはみんなが初めの人間の足跡の上を歩き、数人が一人しか歩いていないかのように見せ掛ける術じゃないのか?」 013「そう。それだよ。」 014「…!?足の爪先でこの小動物の足跡の上を走っていた…と?」 008「その通り。さすが013だ。気付かなかったよ。」 014「そうか、ならこの足跡を辿るか。この方角なら月欠の街があるハズだ。」 008「急がんどな…」
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