天使のラストクリスマス

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パパはニコニコしながらテーブルに戻ってきた。 今から宣言する事が、この笑顔を凍り付かせてしまうかもしれない。 けど、いつかは乗り越えなきゃいけない壁なんだ。 いつまでも、子供じゃいられない。 早鐘のように打つ心臓を落ち着かせ、渇いた唇を舐める。 そして、口を開いた。 「パパ、ごめん。 あたし、クリスマス一緒に過ごす人が出来たの。 だから、パパとは過ごせない。 本当にごめんなさい」 一気に宣言して頭を下げる。
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