2度目の邂逅

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突っ込みで追い付き 立ち上がりで離されるを繰り返す 「長いバトルって嫌いだからこんな加速仕様でやってるってのに… …阿呆みたいな突っ込み………ま、長丁場も悪くないかな……」 パターン化した展開にミッドナイトローズは半ばうんざりする 「速い!なんというか……… そんなに加速どうすんだ?外装からは想像できないエグい程の加速力羨ましい限りだぜ。 毎度毎度、つけ込める程の弱点なんかあるのか?新・十三鬼将に……」 追走の小早川はGTOのあげる水飛沫で視界はよくなかった そんな状況下であたかも晴れの単独走行の如く命知らずな突っ込みで離された車間距離を詰めていく 雨を数え切れない程の日数を踏んできたミッドナイトローズの目にも背筋を凍らすような走りだった 「FRの馬鹿の一芸なドリフトかと思ったけど離されずに付いてくる……バックミラーからでも確認出来るほどにアグレッシブ………こんな奴がまだまだC1にもいたんだ…」 降り頻る雨の中ギシギシと音をあげる右サイドミラー 「(まさかぶっ飛ばないよな………?)」 そんなことを思いながらも躊躇せずに愛機86を横に向ける 雨の中でもドリフトしながら一般車をかわす技術は一級品だった
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