2度目の邂逅

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「もしかして気付いたか? まさかな………」 ヒアリングマスターは一瞬警戒するものの、小早川にネタバレしていることに気付かない 「少し下がって聞く場所を変えれば聞こえ方も変わるはず…………」 アルテッツァのスキール音が不自然に移動 そして本当に移動するのは物理的に不可能な左後ろの少し上から聞こえるのがフェイクと判断するに決定的だった 「まだ左から聞こえるが後ろから少し聞こえるようになった! 後ろか!」 ラインはそのままにコーナリング! 「ラインを変えない!? 見破られたのか!?そんなバカな! いや、偶然だろう………」 余程の自信から、スタイルは変えない 「トリックなんてわかりゃあもう恐くない! おあつらえ向きにここからはホームコース、ぶっちぎって終わらせる!」 しかし小早川は思考モードから特攻モードへ! 86から発される雰囲気が一変したのをヒアリングマスターは感じ取った 「フロントガラス越しにビリビリと感じる…! もうついてはいけないな、僕の完敗だ…………」 ヒアリングマスターは一瞬油断したため、小早川のスイッチに気付くのが遅れたのが致命傷となってしまった 86はヒアリングマスターを大きく突き放し、視界から消え去った…………
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