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「というか一緒に来て本当によかったのか?」
「エアロ見に来た以外は用は無いからねぇ」
「そっちじゃなくてだな
相当端から見て痛々しい女だぞ?」
一瞬ためらうようにして呟く
「俺も言いたくなかったが………
端から見れば『失業したorフリーターの彼氏を無理矢理連れてきた薄幸の彼女』っつー設定だ」
「げ……
言われるとそうかも………」
「というわけで大人しくしておけ」
「うるさいわね、分かってますよっ!」
小早川にとって美香を静かにさせるいい口実なのかもしれない
順番は閉まる間際なのですぐ回ってきた
「希望したい職業などありますか?」
慣れた手付きでパソコンを係員は弄っている
「(あったら来ねぇだろうよ)
特に無いです」
「では、特技や資格等ありますか?」
「(あんのか?)」
疑わしい目を美香は向ける
「(ひでぇ、特技くらいある……あるよな?)
えー………車の運転とそれを弄る事です」
「ではこちらをどうぞ」
小早川の前に冊子が出された
「(タクシードライバー、バス、引っ越し、宅配………
このページは駄目だな)」
さらっとページをめくった
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