Let's job change.

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「(このまま不自然なこの店を無視して通る訳にはいかないな……… って、あれ?)」 見覚えのある86が見えた気がしたが、ハイビジョンテレビに映る86だった 首都高を走っている 「…………って 俺の86だな、あれ」 妙な既視感があって当然、毎日見ている自分の86だ 「(人の86盗撮して何をしてますか、あなたは というよりこのカメラワーク………どこから撮ってんだ?)」 自分の86なのに一瞬分からないほど映像のクオリティーは高かった 「よっ、お待たせ」 盗撮犯登場 「あれ、なんだ」 テレビを指差す 「あっ……… 86だとやっぱ?」 「『あっ』じゃねーよ とぼけんなって。人の86盗撮して何やってますか」 美香はとてもバツの悪そうな顔をして、目は泳ぎっぱなしで合うことはない 「き、気のせいだってば」 尚も知らないふりで通す 「首都高でロータリーサウンド響かせてる86が他にいるか?」 「え!?エンジン音は消し…………」 「エンジン音なんて聞こえなかったよ……………」 ……………………… 薄ら笑いすらも美香は浮かべている 「ごめん! でもこれには深い深い訳が………」 「………………訳?」 どうやら訳があるようだ
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