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「(ウジウジしてても埒があかない!
行け、86!
自分より重い車に負けんじゃねぇ!)」
小早川は一度ブレーキペダルに添えかけた右足を引く
「まさか………お前…」
「そのまさかですよ、やります
ブレーキングにはこちらに分がありますから」
「(おいおい、正直今までのでもキツいんだ
悟よぅ、お前の弟も、どっか頭イカれてるぜ。まったく)」
いつものブレーキングポイントを通過
まだ、S15のブレーキランプは点灯しない
「(インか、アウトか!?)」
その瞬間前のS15が停止したかのようにフルブレーキング
セオリー通りアウトギリギリに寄せた
「(インか!
ラインはキツいが、行かせてもらう!)」
コンマ数秒遅れブレーキを踏みつける!
「(逆に固い足がダイレクトに路面と足回りの状況を、足を伝わってよく把握できる!
ロック寸前まで踏みつけられる!)」
「並んできた、か………
今まで何人そうしてきたかわからないが
今まで何人クリアできたかならわかる
0人だ」
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