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「とりあえず羽田に入られたらマズい!
それはなんとしても阻止しないと!」
「同感だ
だが、このZは高速仕様で、さっきからついていくのが限界ギリギリなんだ
すまないが、あまり協力できそうにない」
さしもの策士小早川にも、百戦錬磨の北方にも、これといった打開策は考えつかない
「スリップストリームに混ざろうかとも考えたが……
いや、混ざる必要もない……か?
よし北方、俺等もあれをやろう」
「あれって、スリップストリームのことか?」
「ああ、そうさ
まずコーナリングスピードと加速で勝る俺の86でZを引っ張り、コーナー出口でアウトを空けるから、86から得た加速でトップスピードに乗れば、今のこのビショップとの距離なら詰められる……はず」
「また、不確定なやり方だが致し方あるまい……
でも追い付いた所で抜けはしないだろう」
今まで築き上げた何かがパラパラと崩れていく
小早川は今まで対等、劣ったとして像と蟻のようなこんな差はなかった
言い換えれば欠点が必ず存在したのだ
小早川は自らの眼で欠点を見抜き、自分の得意分野に持ち込み、時には奇策をかけることで格上とされる相手と戦ってきた
D3に欠点らしい欠点は存在しない
あったとしてもこちらにも存在しうるものだ
北方の長年に渡り、日本刀の如く鍛え上げられたセンスをもってしても理解を超えた存在であったのだ
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