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基本的に堅実派な小早川はこのような賭けはしない
しかし、短期決戦の力業ともなれば話は別だ
小早川はその1mのリードを保ったまま寄せにかかる
ぶつけて、というより押してインへ無理矢理寄せる
「そのつもりか…首都高を良く分かってるな………………
だが、86なぞに力では負けるわけには………………!」
お互いに押し合ったまま銀座へと流れ込むきつい右へ突入する
「かかってはくれたがあまり寄せきれてない、立ち上がりにかける」
「イン側はもらった。あとは全開で立ち直るだけ…」
そう呟くとハッピーチャッピーはコーナー出口を見据えた
小早川は寄せても意味が無いことに気付き立ち上がりの体勢を作る
が、しかし
十分にスペースを開けられたハッピーチャッピーは前に出れる…
普通であればの
話だが
押し合いにより体勢を崩したまま立ち上がろうとしたハッピーチャッピー…
通常のコーナーなら難なく前に出れていただろう
だがこのコーナーは途中走行不可のゼブラゾーンがインに存在する
当然ストリートレースでは走行不可でもなんでもないが、通常ではありえない挙動に加え右半分がゼブラゾーンに乗せられ僅かなロスがハッピーチャッピーに生まれてしまった
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