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今さっき、爺さんと話しをして思った。
「俺様、今日この話を聴く為だけに朝っぱらから気合い入れて来たんだけど…すっげぇ空周りじゃん。」
唇を突き出しながら拗ね気味に言うと、
「はっはっは、君の人生は長い。
今のうちにそんな事を体験しておくのも重要だよ。」
そう言われた。
が、その声には、確かに躊躇いが混じっていた。
そこでぼんやりと思った。
それは要するに、俺も爺さん並の長い人生を経験するという事なのかな。
…それが、『永遠の道化者』なのか。
同時に、悲しいなと思った。
だって、この人は。
多分、あの言い方からすると、もうこんな気持ちにもならないんだろうなと。
悔しかった時の、恥ずかしかった時のこのどうとも言えない気持ち。
あまり気持ち良いとは呼べないけど、決して不快ではない不思議な感情。
この人にはもう、それが無いのか。
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