聖歌序曲

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この数日間、希沙は頭痛と悪夢に悩まされている。   今日も同じだ。   毎夜と同じ、誰かが呼びかけている夢。   たったそれだけの夢だが、毎晩見ると流石に気味が悪い。   そして、朝起きると必ず頭が痛くなる。   「おはよう、希沙。今日も頭痛いの?」   「舞……おはよ」   「う~ん。痛そうだね」   舞は希沙と最も付き合いが長く、小学生から現在、高校2年になるまでずっと一緒だ。   「今日はいつにも増して痛いんだよ。舞が私と代わってよ」   「代わってあげたいけど、無理な相談だね。明日はX'masイヴじゃん。楽しもうよ」   「そうだね。お互い彼氏持ちだもん。楽しまなきゃ」
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