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大志「誰から??」
秋穂「比呂っていう人から…あのねッ、イキナリ仕事入っちゃってね…ごめんなさい…」
大志は無言
大志の顔を確かめるように覗くと一瞬しかめっ面になったけどすぐに笑って
大志「仕事やししょうがないやん。秋穂ん家で待っとるからすぐ帰って来てな。」
って言ってくれた
怒ってなくてよかった
このとき思うとあたしは本当に鈍感で大志の気持ちなんて気付いてもいなかった
あたしは何も知らずにただ笑ってたね
秋穂「うんッ」
――――――――――――
――――――
―
秋穂「おまたせしましたッ!!!」
比呂「遅い。どこ行ってたんだ?」
また睨んでくる
この自分勝手男が!!
秋穂「そんなすぐ来れませ…」
比呂「あ???」
秋穂「すいません…カラオケ行ってました…」
比呂「は?!カラオケ?!お前一応声優なんだぞ?」
声優はカラオケ行ったら駄目なんですか?
あたしだって遊びたい年頃
休みの日なんだからあたしの自由じゃないですか?
言いたいことは山ほどあるはずなのに…
言えない…
秋穂「はい…」
下を向いて…
でもしょうがない
どこにいても上下関係があるのは当たり前のこと
自分の好きな仕事をしていても楽しいことばかりじゃない
――――ポン――――
頭に手を置かれた
顔をあげると前と同じ…
比呂がいる
比呂「やんね-の?」
比呂はあきれたように笑った
なぜかこの笑顔にさっきまでの感情が全部消えてしまう
やっぱり笑顔になって答えてしまう
あぁそっか…
これなんだ?
いつもは厳しい人が優しくなる瞬間の気持ちって…
秋穂「やりますッ!」
あたし達はアフレコルームに入ってボイストレーニングをした
そういえば比呂の笑顔みたのは初めてだな-
笑えるんだ…
結城「千裕-!」
千裕???
比呂「ん??」
結城「千裕今日調子悪い?」
比呂「あぁ-チョット喉痛い。」
秋穂「千裕って…?」
結城「あ-こいつ比呂千裕っつ-名前。ひろ二回もつくし面白くない?(笑)ってか君誰?」
比呂って名前だと思ってた…
名字だったんだ…
秋穂「あたしは大森秋穂です。比呂さんと一緒に仕事させていただいてます!」
結城「秋穂チャンか♪秋穂チャンって呼んでいいけ?おれは結城隼人。隼人でいいから♪一応千裕の親友!」
秋穂「はいっ!お願いします!」
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