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私はなるべく周りを不安にさせない様、出来る限り明るく過ごした。
泣くな、泣くのは一人の時だけだ。
こんな状態で泰都に会わなかったのが不幸中の幸いかもしれない……。
だけど、今日は会わなければならない。終業式……デートの日だ。
私は色々と考えた。 私はもう誰かを巻き込むのは嫌。
泰都の涙は見たくないから……。
今日、泰都に別れを告げる。
理不尽かも知れない。……でも、私がいなくなることで大切な人が悲しむのだったら、私が嫌われることで悲しまなくなる方が全然良い!
悩んだよ? あんなに優しくしてくれた泰都に……。あんなに私を好きでいてくれた泰都に……。
どうやったら迷惑掛けずに逝けるか。
一つしかなかった……。嫌われれば良い。
泰都が私を嫌えば良い。
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