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『お疲れさまでしたー』
部活が終わり、急いで片付けを済ませる。時刻は6:30 窓から外を覗くと、やたら明るい屋外ライトがグラウンドを照らしていた。
『野球部は……』
視点をずらし、野球グラウンドの方を眺める。どうやらまだ終わってない様だ。
ま、待つ時間も恋愛の醍醐味って言うしね!っと自分に言い聞かせながら、私は彼との待ち合わせ場所へ行くことにした。
『うー! さっむーい……』
昇降口から一歩外に出ると、さすが冬の真っ只中と言うべきか冷たい空気が体温を奪う。
奪われてないけど。
私はマフラーに顔を埋め、いそいそと待ち合わせた公園へ向かった。
道中、野球部の方を見てみたけれど、依然終わる兆しはなかった。
この寒さの中ただ立っているのは辛い。
息をハーッと吹けば、白く染まり。そこら中に結露が見られる。
寒いな……
ズキズキと軽い頭痛に見舞われてるけど、これはいつもの事。
それよりも
早く来ないかな……。
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