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申し遅れましたが、私の名前は[早川 由希]! 高校二年生やってます♪
成績は、内緒です!! 頑張ってはいるんだけど……
えーっと。そうそう!! 今私が待っている人は[坂口 泰都]って言う男の子。私の彼氏です♪
クラスこそ違うけれど、仲良くやってます!!
今日は久しぶりのデートだって言うのに、約束の時間を20分もオーバーしている。
約束の時間はPM6:30。私が音楽室を出た時間。
私が野球部を頻りに気にしていたのは、彼がそこにいるからでして。
『にしてもホントに遅いなぁー』
携帯を開き時刻を確認すると、もうすぐ7時になる。
来なかったらどうしよう……
泰都に限ってそんなことはないよね?
『寒いな……』
私は小さく呟き、無意識の内に瞳を空へ向けた。
『……』
雲が一つもない夜空。星の一片一片が煌めき強調しあう。その協奏曲を奏でるかのように輝く星々は幻想的と言うか、難しい言葉をいくら並べても語れないと言うか。
オリオン座が私を見下ろす。
再び視線を携帯へ向けると、時刻は7時になっていた。
『!?』
時刻を確認したと同時に、私の肩に何かが触れた。
振り向くと、そこにいたのは私の待ち人だった。
私は一呼吸置いて、泰都を少しだけ睨んだ。
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