何気ない日常

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       しばらく歩くと、コンビニに着いた。冷えた体を気遣ってくれたのかな? と思い、ほんのちょっとだけギュッと手を握る力を強めた。店内は暖房が効いていてあったかい。    泰都は私の手を引きながら、先程約束したコーンポタージュを買ってくれた。     泰都が買ってくれたコーンポタージュは温かくて、変なのは分かっているけれど、熱と違った温かさも感じた。       『ちょっと待ってて♪』      コーンポタージュを飲んでいる私に一言断ると、泰都は再びコンビニに入って行った。    一分も立たない内に戻ってきた泰都は、笑みを浮かべながら私にある物を手渡した。      こ、これは……      私の大好きな肉まん?…       『ありがとー♪』      私は泰都にお礼を言うと、あっつあつの肉まんを頬張った。泰都はそんな私を見て微笑んでいた。      そんな彼が妙に愛おしく感じた。
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