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「ママ!早くケーキ買いに行こうよ!」
そう言って柚が私の手を引っ張る。
「わかったわかった!」
そう言いながら私と柚はクリスマスムード一色の街の中へと入って行った。
「ママ!あのサンタさんが売ってるイチゴがたくさんのってるケーキが良い!!」
「わかった!じゃあ、あれ買いに行こう!」
「やったぁ!」
私が働いているのは柚が欲しい物をこういう時に買ってあげたいから。
クリスマス、お正月、誕生日。
一年の中のこの3回だけは欲しがる物を買ってあげたい。
だからケーキもプレゼントも柚の欲しいと思う物を買う。
次はプレゼント。
「柚はサンタさんから何がもらいたい?」
「僕、〇〇レンジャーのロボットとラジコンが欲しい!」
「柚?サンタさんは一つしかくれないよ?」
「そっかぁ…じゃあ…どっちにしよう!?」
いっぱい悩みなさい!
そしたら貰った時にすごく嬉しいから。
食材を買っている間、柚にはずっと悩んでてもらう。
買い物が終わるといつもどっちかに決まっている。
「ママ!僕サンタさんからラジコンもらう!」
「よし柚!一つに決めれて偉かったね!ロボットはママがクリスマスプレゼントに買ってあげる!」
欲しいと思っていない物は大体大事にしない。
だから肯えて悩ませる。
これはお星様遼が決めた事なんだけどね。
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