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雨は止むどころか、激しさをます一方だ。
おもむろに男が立ち上がった。
「仕方ない!今日はタクシーで帰るか!!君はどうするの?」
「私、今、電車代しか残ってなくて……!心配しないで!始発まで粘るって手もあるし!」
「何とかって……。何ともならないからここいるんじゃないの?そんなの、放っとけないよ」
男は奈央を見下ろし、そう言った。
「大丈夫だっ……。クシュン……」
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