[迷走]

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 少し寒くなって目を覚ました秀明は窓を見て驚いた。何故なら今朝はあんなに晴れていたのに…雪が降っていたからだ。 「寒いわけか…」 そして、一息ついて教室に戻った。  それから、また蒼が言っていた事などを考えていた。 すると、クラスメイトの雅人が寄ってきた。 「おい秀明さっきから何考えふけてるんだよ」 「べつに…」 「そんな顔でべつにじゃねぇだろ」 「そんな顔ってどんなんだよ」 「今にも飛び降りしそうな顔」 「そんなじゃねぇよ」 「何かあるならたまには俺に話せよ」 「だから…そんなじゃねぇって」 「ならいいけどよ…」 「わり…少し、ひとりで考えたいんだ」 そうして、ぼんやりと外を眺めた。
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