4人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は二人の後に付いて歩いた。そして、途中不思議な庭園を見た。
ここは、割と標高も高く、ここに来るまでの道では、ほとんど草でさえ見かけなかったのに、ここは見事なばかりの美しい日本庭園が広がっていた。
目を奪われつつ先に進んで行くと、1人の少年を見つけた。
「時人の容態は…」
「今日は、良い方かと」
「急な話しで時人にはすまないが、こちらも譲れない事情があってな…」
「その事でしたらお気になさらず…時人様でしたらきっと…」
「あのさ…話しの途中悪いんだけどあの子大丈夫?何かやけに白いけど…」
ふっと二人が目をやると驚き、慌てて少年の方に駆け寄った。
「時人様!!」
「時人!!」
「?…やぁ、蒼に来夏。いったいどうしたと言うんだい?そんなに慌て」
「時人…様お部屋へお戻り下さい。お身体にさわりますれば…」
「来夏は心配性だなぁ」
「しかし!!」
「わかった戻るよ。しかし本当に時間ぴったりだったね蒼」
「そんなことは知らん」
「まぁそう言わず、そろそろ彼も来る頃だ。聖堂に行こうか」
「時人様…」
「来夏、出迎えご苦労だったね。僕なら大丈夫だから、もう下がっていいよ」
「かしこまりました。失礼致します」
「さっ、行こうか」
大の大人が子供に従っている。訳が分からず、その様子を少し離れた所から俺は眺めていた。
最初のコメントを投稿しよう!