[聖域]

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俺は二人の後に付いて歩いた。そして、途中不思議な庭園を見た。 ここは、割と標高も高く、ここに来るまでの道では、ほとんど草でさえ見かけなかったのに、ここは見事なばかりの美しい日本庭園が広がっていた。 目を奪われつつ先に進んで行くと、1人の少年を見つけた。 「時人の容態は…」 「今日は、良い方かと」 「急な話しで時人にはすまないが、こちらも譲れない事情があってな…」 「その事でしたらお気になさらず…時人様でしたらきっと…」 「あのさ…話しの途中悪いんだけどあの子大丈夫?何かやけに白いけど…」 ふっと二人が目をやると驚き、慌てて少年の方に駆け寄った。 「時人様!!」 「時人!!」 「?…やぁ、蒼に来夏。いったいどうしたと言うんだい?そんなに慌て」 「時人…様お部屋へお戻り下さい。お身体にさわりますれば…」 「来夏は心配性だなぁ」 「しかし!!」 「わかった戻るよ。しかし本当に時間ぴったりだったね蒼」 「そんなことは知らん」 「まぁそう言わず、そろそろ彼も来る頃だ。聖堂に行こうか」 「時人様…」 「来夏、出迎えご苦労だったね。僕なら大丈夫だから、もう下がっていいよ」 「かしこまりました。失礼致します」 「さっ、行こうか」 大の大人が子供に従っている。訳が分からず、その様子を少し離れた所から俺は眺めていた。
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