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[思念]
導かれるまま進んでいくと離れの建物があり、その外側の入り口までやって来た。
「さっ、着きましたよ」
「ここは?」
「こちらは瞑源堂です。またの名を闇寺とも呼ばれています」
そこには一見普通の離宮があるだけだったが辺りには異様な空気が立ちこめていた。
「さっ、こちらで手を浄めてから堂内に入ってください」
言われたとおり手を浄め堂内に入った。…が、奥にある主堂に近づくにつれて先ほどの異様な空気が強くなっていた。
「なんか変な感じがする」
「ここは冥界に最も近いとされる場所ですから」
「そんな…じゃ何でここにお堂が…」
「まぁ、説明すると長くなりすぎてしまうので気にしないでおいてください」
そう言って時人はお堂の前で立ち止まった。
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