僕に翼をください～Xmas version･聖夜の幻

［思念］

　お堂の入り口手前で時人は深々と一礼する。蒼さんと俺もそれに習い深く一礼した。
すると時人は何やら数珠を取り出して唱えていたが、俺にはサッパリわからず、ただ蒼さんと共に手を合わせその様子を見ていた。
「それでは清めの祓いをお二方におこないたいとおもいます」
「宜しくお願い致します」
「お願いします」
「では」
今まで堂に向けて何かを唱えていた時人が今度は俺達に向かって唱え始めた。