[夢幻]

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 あの後、色々な事を学生と話していたらいつの間にか時間が過ぎ、気づけば学生はその場で眠っていた。  さっき話していた事でわかったのが彼がこの辺に住んでいて、名前が佐波 秀明 。まだ中学生で進路や家族の事で悩んで家を出てきたと言っていた。  その会話を少し反芻していると閉店間際だった店の戸が開いた。するとひとりの黒いスーツ姿の男がこちらに向かって来た。 「蒼様」 「…チッ。木崎か」 「お迎えにあがりました」 「今日はこちらの近くに泊まる」 「奥様がお待ちですが」 「…わかった、帰る。マスターご馳走さま。秀明くんは俺が家まで送ります」 「お願いいたします」 「それじゃいこうか」 そして、俺は秀明を抱え車まで運び 「先に彼を家まで頼む」 そして、車を走らせた。
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