∞ぶろろーぐ∞

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「ハァハァ…… 逃げなくちゃ!! 逃げなくちゃ……」 子供は疲れていた。 お腹を空かせていた。 身体中は傷だらけだった。 月の明かりも届かない鬱蒼とした森を、木の根や蔓に足を取られ、何度も転びながらも茂みの中を走り抜けた。 親元を離れるにはまだ幼いその子供は、家に帰りたいと願っても、それはもう叶わぬ事と知っていた。  
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